【レビュー】刺激を求める者、孤独を埋めたい者、特殊な性癖に苦悩する者を描いた『娼年』を再度まとめてみた【松坂桃李】

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松坂くん目当てが多いにしても、6割が濡れ場の映画

がこうやって観られているのは不思議である。

 

 

 

あれを映画館に観にいける人は少ないと思うので、

記事でエッセンスだけでも共有できればと思います。

 

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あらすじ

「女なんてつまんないよ」「セックスなんて、手順が決まった面倒な運動です」、容姿端麗ながら何にも意味を見いだせず、抜け殻のように毎日を浪費する大学生・領(松坂)は、会員制ボーイズクラブのオーナー、御堂静香(真飛聖)に見い出され、“娼夫リョウ”として働くことに。

今作のインタビューが興味深かったので、引用

 

「最初面食らうし、『これ、どういう感じで見るのが正解なんだろう』って分からない感じもあるかもしれませんが、最終的には『あれ? 気持ちがなんかちょっと軽くなった』っていうようなものがもらえたんですよね。それが見てくれる方に対してちゃんと伝わっていければ、この作品は大成功だなと思いましたし、その予感は確実にしています。

監督も答えていたが、ソリッドな映画に思われるが、

どちらかと言うと『レトロ』や『クラシック』なんて雰囲気の

作品になっている。

松坂さんは、女性たちが彼のどんなところに惹かれるんだと思います?

リョウ自身が傷を抱えている人物だというところでしょうか。女性客1人ひとりが誰にも触れられたくない柔らかな心情を自分の中に持っていますが、彼は無意識的に彼女たちと同じ目線に降りていって、心をほぐすことができる。女性にとってはお互いの繊細な部分を差し出し合うことができる存在となったから、彼は必要とされたのかなと思います。
松坂:リョウのハートの高さを、僕がちゃんと表現出来るか否かというところでメンタルがやられていったりもしつつ…。リョウは確かに受け入れていくんですけど、それを自然とやるというか。彼自身も幼い頃にお母さんを亡くしたことがあったりして、種類は違うけれど、ある種のコンプレックスみたいなものを抱えている。だから出会う女性に対して、スッと同じ目線に下りていけるんですね。お互いが「あ、この人だったらいいかな。話してもいいかな」という空気感に自然となっていく。

この映画に対して、女性からの反応が強かったのは主人公が

『触れられたくない感情』に触れるのが上手いからなんだ

と思います。

 

精細な感情をこちらから先にさらけ出す。

さらけ出した相手に、同調する形で自分もさらけ出す。

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そういうシーンが今作には散らしてある。

 

男に問われていることがあるとしたら、この女性目線に

降りてきて会話をすることなんだろう。

 

絶対に自分本位になってはいけないと。

 

本当の意味での会話とは何なのかを問われているわけです。

 

最近、お逢いする女性の涙を見る機会が多い。

 

その涙は、

私にいじめ抜かれて出た悲しみの涙なのか

心をほぐした先のいい涙なのか

 

それはこちらには分かりません。

 

ただスタンスは、松坂桃李さんを意識しています。

 

と言ったら彼のファンに怒られそうなので、

終わります。

 

娼年で表現された『愛』のエッセンス的なのが

少しでも伝われば幸いです。

 

映画を構造的に観る方法は、メルマガで書いてます。

 

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